全250色の日本の伝統色カラーパレット

蘇芳

SUOH

#8E354A

R: 142

G: 53

B: 74

C: 0%

M: 63%

Y: 48%

K: 44%

H: 346

S: 46%

L: 38%

H: 346

S: 63%

V: 56%

L: 36

a: 40

b: 7

X: 14

Y: 9

Z: 7

蘇芳(すおう)は、黒みがかった赤紫色で、マメ科植物の蘇芳の木から抽出した染料を用いた色です。古くから使われてきた伝統的な色名で、『蘇方』『蘇枋』とも書かれます。日本では古来から輸入され、正倉院にも蘇芳が保管されているほど貴重な染料でした。蘇芳染めは、灰汁(あく)や明礬(みょうばん)、鉄媒染(てつばいせん)を用いて行われ、灰汁を使うと赤紫系、明礬で紅赤系、鉄媒染で黒みのある紫に染め分けられますが、一般的には灰汁で染めた赤紫系の『蘇芳色』が代表的です。江戸時代には紅花や紫の使用が制限された際、鉄媒染による蘇芳染めが『似紫(にせむらさき)』として利用されました。古代では蘇芳は紫に次いで尊い色とされ、貴重な舶来品としての価値や、紫に似た色合いが理由と考えられます。『延喜式』には『深蘇芳』『中蘇芳』『浅蘇芳』の3段階が記されています。また、『今昔物語』では、固まりかけた血液の表現にも使われており、古くから特別な意味を持っていた色です。

※ 文章校正の一部にAIを使用しています

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