全250色の日本の伝統色カラーパレット
黄丹
OHNI
#F05E1C
R: 240
G: 94
B: 28
C: 0%
M: 61%
Y: 88%
K: 6%
H: 19
S: 88%
L: 53%
H: 19
S: 88%
V: 94%
L: 59
a: 54
b: 62
X: 40
Y: 27
Z: 4
黄丹(おうに)は、支子(くちなし)の下染めに紅花を重ねて染めた、鮮やかな赤みの橙色です。皇太子の袍(ほう)の色として用いられ、天皇の『黄櫨染(こうろぜん)』とともに『絶対禁色』とされてきました。「おうたん」とも読みます。元々は顔料の『鉛丹(えんたん)』の別名であり、染められた色が似ていたため、染色名となりました。『延喜式』縫殿寮の記録によれば、「黄丹」を染めるには綾一疋(約22mの絹)に紅花大十斤八両(約6kg)、支子一斗二升(約18.36リットル)、麩五斤、藁四囲、薪百八十斤を使うとされています。この色名が登場するのは大宝律令(701年)の服制からで、天子の『白』に次ぐ皇太子の色として『禁色』に指定されました。黄丹は、曙の太陽の色を象徴し、皇太子の地位を示すものでした。天武天皇十四年(686年)の服制で定められた『朱華(はねず)』も同じ色とされていますが、色合いには違いがあり、紅花と支子の配合比率が異なる可能性があります。明治以降、禁色の規制が緩和されましたが、現代でも皇太子以外は着ることが許されない特別な色として、2600年続く皇室を象徴する色の一つです。
※ 文章校正の一部にAIを使用しています