全250色の日本の伝統色カラーパレット
海松
MIRU
#5B622E
R: 91
G: 98
B: 46
C: 7%
M: 0%
Y: 53%
K: 62%
H: 68
S: 36%
L: 28%
H: 68
S: 53%
V: 38%
L: 40
a: -11
b: 28
X: 9
Y: 11
Z: 4
海松色(みるいろ)は、海藻である海松(みる)の色に由来する、茶みを帯びた深い黄緑色です。この色名は万葉時代に遡るものの、服飾の色として定着したのは平安時代以降です。重ねの色目では「表地に萌黄、裏地に縹(はなだ)」を用い、海中の岩に生える海松を表現しました。海松は浅海の岩に生える緑藻で、深い緑色をしており、枝が二叉分岐して扇状に広がり、40cmほどの高さに成長します。古代日本では食用海藻として親しまれ、『万葉集』には「見る」との掛詞として数多く詠まれています。海松は色名としてだけでなく、その枝の形状から「海松模様」として伝統的な文様にも用いられました。海松色は、オリーブ系の色が少なかった日本において幽玄で落ち着いた色調が好まれ、鎌倉時代の武士や室町時代の文化人に特に愛されました。江戸時代には、茶色みが強い「海松茶」や青みが強い「海松藍」、さらに「藍海松茶」といった多くの変化した色も生まれました。
※ 文章校正の一部にAIを使用しています