全250色の日本の伝統色カラーパレット
青鈍
AONIBI
#535953
R: 83
G: 89
B: 83
C: 7%
M: 0%
Y: 7%
K: 65%
H: 120
S: 3%
L: 34%
H: 120
S: 7%
V: 35%
L: 37
a: -4
b: 3
X: 9
Y: 10
Z: 10
青鈍(あおにび)は、青みのある暗い灰色を指し、『鈍色(にびいろ)』の派生色です。別名で「あおにぶ」とも読まれ、古くからの色名で、平安時代の衣服令では凶時の服色(凶色)として、僧尼の衣に用いられる色とされていました。平安文学の中では、「宇津保物語」では「あおにびのさしぬき」、「源氏物語」には「青鈍の織物」や「青鈍の細長」、「あおにびの紙」、「青鈍の几帳」などの記述があり、青みの暗い灰色を形容する一般的な色名としても使われていました。青鈍の染色方法には、白樫の樹皮やどんぐりを用いて鉄媒染した鈍色に藍を淡く重ねる説と、藍染の後に鈍色を重ねる説があり、色合いが大きく異なる場合があります。なお、『鈍色』は平安時代における無彩色系統(黒と白の中間色)の総称であり、現代の灰色や鼠色にあたります。色相は薄い色から濃い色まで広範囲を指し、その中で青みを帯びた色が『青鈍』と呼ばれました。江戸時代には、鈍色は寂しい趣のある粋な色として流行し、さまざまな変相色が生まれたため、『青鈍』の色名も『藍鼠』と呼ばれるようになり、凶色としての概念も消えていきました。
※ 文章校正の一部にAIを使用しています